塾長略歴

柿田秀明(かきた・しゅうめい)

1954年  大阪関目に生を受ける。
1983年  関西医療学園卒業。関目鍼灸治療院開院。
2001年  柿田塾を開く。
2006年  朝日カルチャーセンター芦屋・講師

生来身体が弱く、早くから健康法、治療法に興味を持ち、多くの治療家に教えを乞う。

30歳にして、「気の充実こそ健康」と直感する。

病気とは、元気(正気)の不足と身体を害するもの(邪気)の増加であり、正気が増えれば邪気が退くことから、正気を補うことが理想的な治療であると気付き、確実に正気を補う方法を研究し始める。

この研究により、色、形、質、温度がそれぞれの人の正気に大きく関わることがわかり、「パワースティック」、「パワーカップ」などを発明し、脉診の訓練道具としている、

これらの道具により、正気を確実に補うことに成功し、更に、そこから人の正気の多少を正確に診断することが出来るようになる。正気が診られる様になると、様々な疾患の生理・病理が明確になり、いかなる病でも診断と治療のポイントは「いかに正確に正気を診」、「いかに正確に正気を補うか」につきるということを確信する。

また、正しい養生の実践で、正気の無駄遣いを防ぎ、正気の増加をはかる事が、より速い身体の回復に繋がることから、“養生は不可欠”と実感し、本の出版に至る。

ここ数年は、気をコントロールするために「心の持ち方」が大きく関わっていることに気付き、新たな境地に入りつつある。

塾長著書

あなたも健康になれる
-大事なのは間違った常識に気づくこと-

柿田秀明著

柿田塾のテキストにもなっている代表が書かれた養生に関する本です。
専門家は養生を学ぶため、素人の方はご自身が健康になるためにとても参考になる本です。

定価(本体1500円+税) たにぐち書店

――― 推薦の言葉 ―――

私が柿田秀明先生と初めてお会いしたのは、十数年位前の勤務医時代にさかのぼります。

当時、中国で発掘された中国古代の鍼のレプリカを見事なまでの職人芸で作り上げられる鍼灸師の先生ということで仲間から紹介をうけ、製作をお願いするためにお会いしたのです。

750ccのオートバイでサングラスに皮ジャンという出で立ちで病院にこられたのが、すごくかっこよかったことを今でも覚えています。

 お話してみると、すごくあっさりした気さくな人柄のなかにも非常に繊細・微妙な感覚をお持ちの先生であることがわかり、鍼灸界の偉い先生方が何かの製作には是非柿田先生にとご指名になる理由が納得できました。

 以後、今日に至るまでのお付き合いのなかで、柿田先生がいつも患者さんの立場に立たれて診療され、患者さんに分かりやすく実行しやすい東洋医学的健康法を提供されていることを横から拝見させていただきました。そのために、自らの並みはずれた鋭い感覚と絶妙な技能で、有益なツールを種々作ってもこられました。

このたびご出版の本書は、そんな柿田先生らしさがよく伺える内容となっています。

汗、食べ物、精神労働、二便、妊婦、生理、風呂等をはじめ、その他さまざまな日常的な事柄に東洋医学的な分かりやすい解説がなされており、“なるほど東洋医学的にはこういうことだったのか!”と改めて再認識させられることが多いと思います。

基礎篇、簡単な治療法篇もわかりやすく書かれており、併せて楽しく読みすすむうちにいつのまにか東洋医学の本質が把握でき、しかも日常生活に即役立つといった内容になっています。

 本書には、随所に柿田先生の繊細さと優しさと親しみやすさが感じられるとともに、気というものをよく理解し把握された鍼灸師として知識と経験が散りばめられています。これまでになかったタイプのユニークな内容であり、一般読者のみならず東洋医学に携わる専門家にとっても重宝な一冊であると思います。ご一読を強くお薦めする次第です。

六角田中医院 田中 実