【 脉診講義 】 沖胡先生
脈診時の術者と患者の関係についての講義でした。
術者の気が少ないときは患者の気を吸う恐れがあること、また緊張している場合は患者もリラックス出来ず、それが脈に反映されてしまうことを教えていただきました。
最後に術者の心構えとして、患者に対して「診させていただく、治療させていただく」という気持ちが大切とおっしゃられました。
【問診講義 】 城田先生
女性の生理についてのお話でした。
一般的に東洋医学において関係があるとされる臓腑以外に、柿田塾では肺も関係が深いと教えていただきました。肺も考慮して診察する必要を知り、自分の治療の大きなヒントになりました。
【 古典講義 】 伊藤先生
『霊枢』の著作時期について教えていただきました。成立は紀元前3世紀から紀元前1世紀頃にかけてですが、古代中国において『霊枢』は早くに散逸してしまったそうです。
中国では昔から戦争によって政権が変わり、以前の政権の貴重な建築物や書物などはすべて破壊するという行為が繰り返されていたそうです。
日本のように敵味方にかかわらず、重要なもの価値のあるものは残していこうとする文化の中で『霊枢』が受け継がれ、後に中国における再編纂の役に立ったことは皮肉な感じがしました。
【 実技 】 柿田塾長
本日は「身体を締め付けることがどれほど身体に影響するか」という脉診の実技を行いました。
輪ゴムを用いての実験でしたが、我々の班はみな顕著に反応が現れ輪ゴムの圧迫により脈が弱くなりました。
さらに輪ゴムを外した後で、直ぐに脈の回復する者もいれば、なかなか回復しない者もいました。
日頃治療するときに、患者の靴下や下着などの締め付けにも配慮しなければならないと気づきました。非常に有意義な実技でした。
塾生 田中