定例会

2019年8月柿田塾定例会

春日大社宮司 花山院弘匡さんに『春日の信仰』についてご講和いただきました。

日本の宗教観は独特で、自然との共生を重んじています。太陽や月、雨や湧き水など、自然の恵みなくして生物の豊かさはなく、人々は自然への感謝と畏れを神として信仰してきました。

中でも、大都市・平城京の10万人にものぼる人々の生活を支えたのは、神山とされる春日山と御蓋山の豊かな自然でした。そこからのぼる太陽と月そして春日の自然はの信仰は、春日曼荼羅の中に絵画として表現されています。

生きるために必要な自然、光や温度、食物は、今では手軽に得られるようになったためか軽視されがちです。
その中で、春日大社は現代においても古くからの豊かな自然を守り共生し続けています。人工のものが増え、自然が失われつつあることは、現代人が様々なストレスや病に悩まされていることと無関係ではありません。
自然から得る「恵み」とは、「健康で幸せな時間」であるという神道の考え方は、我々が健康や治療を考える上でとても関係が深いと感じました。
ご講和の後、いくつかのお社を巡りながら解説していただき、御本殿にて正式参拝をさせていただきました。

塾生 関沢

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